廻り灯籠の画の様に 変る景色のおもしろさ 〔文部省唱歌･汽車〕

• kitworks
• 12:22 AM
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　いつも関東から関西への往き来には、夜行バスを使用しているのですが、先日、初めて昼行のバスに乗って関西へ帰りました。関西⇔関東間はおよそ８時間の行程なので、夜行は普通２２時発で朝の６時頃に着くのですが、昼だと１０時に乗って１８時着という感じ。この時間に寝続けることはなかなか困難なので、本を読むか景色を見ているかで８時間過ごすことになります。

　そうなってくると必然的に外の景色をボーッと眺めて過ごす時間が多くなるということなのですが、考えてみると乗り物の中からただ景色を眺める時間をもったのがとても久しぶりじゃないかということに思い当たりました。いつものバスの長時間の移動中は夜で何も見えないし、鉄道に乗ってもほとんど本を読んで過ごしている、車の助手席に乗っても基本的には運転手と同じ視線で道路を見ているのでほとんど周りの景色に意識がいってない。どうしてわざわざそんなことを考えたかというと、自分が小さい頃は随分乗り物からの景色を眺めるのが好きで、いつも窓に顔を付けんばかりにしていた事を思い出したからです。よく鉄道やバスで様々なところに連れて行ってもらったのですが、外の景色を眺めて過ごせる移動の時間そのものがぼくにとってはとても楽しみだったはずです。

　外の景色を眺めなくなったのは、本を読むようになったことが一番の原因なのだろうと思いますが、刻々変化していく景色をただ眺めるのも、本を読むのと同じくらい楽しくスリリングだということも思い出しました。あまり外をボーッと見ているというのも、あるいは大人げない行為に写るかもしれませんが、たくさんの景色を見るだけでも得られるものはきっとあると思います。流石にそれを趣味と呼べる行為にまでもっていけるかは微妙だと思いますが…